老人になってゆくほど チョンボがよく出てしまうのは
1人で生きて行けるからだと信じたくはない
それでも淋しいのも知ってるから
あたたかい場所へ行こうよ
牌のささやきが聞こえる卓を借りて耳をすまし
その静けさや激しさを覚えてゆく
勝ちは負けに溶けてゆき そこだけ水色
聴牌を守るのではなく 降りてあげる
なるべく大きくて なるべくりっぱなツモ牌を
鳴くことなどはせずに あつめてやろう
なんて奇跡の色を持っているの
キラキラ揺らめいてる
老眼鏡に映っている ボクの牌は青く透け
指でいくらかき混ぜても もどってくる
とても儚いものだから 大切にして
一瞬しかない
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